当協会では、ビルメンテナンス業における労働安全衛生の推進をはかるため、関係各社の経営層・安全衛生管理者等を対象とした研修会(労働安全衛生大会)を毎年開催しています。今年度の大会は、平成31年2月6日(水)13時から徳島ビルメンテナンス会館で、次のとおり実施しました。 1.会長挨拶 菊池健次 2.平成30年 労働災害無事故企業表彰 ・優良賞 平成30年無事故会員表彰 ・優秀賞 平成28年から3年間連続無事故会員表彰 ・特別優秀賞 平成26年から5年間連続無事故会員表彰 《 優良賞 》 有限会社 サンビ 四国ビル管理 株式会社 株式会社 太洋美装 泊洋商事 株式会社 《 優秀賞 》 四国ビルメン 株式会社 《 特別優秀賞 》 ナカヤマ美装 株式会社 株式会社 ハクビ 森本清掃 このほか、平成27年から30年まで4年間連続無事故の1会員、 平成29・30年の2年間連続無事故の2会員については、 それぞれ特別優秀賞(5年間連続無事故)、優秀賞(3年間連続無事故)を目指し ていただくため、今回の表彰対象とはなっていません。 3.講 演 ビルメン業で働く労働者の安全の確保のために ( 資料① 、 資料② ) 徳島労働局 労働基準部 健康安全課 課長 三木洋一 昨年の大会に続き、今回もご講演をいただきま した。詳細でわかりやすい資料に基づき、まず 労働災害の発生状況を諄々と解説されました。 具体的には「転倒」「動作の反動・無理な動作」「墜落転倒」で事故原因の半数 以上を占めること、年齢50歳以上の事故者が7割を超えること、冬場に事故が 多いこと等をあげ、これらを少しでも減少させる必要があること、死亡事故とし ては高所からの墜落が多く、これに対応するための法令の確認と改正の動向を説 明されました。 4.講 演 はたらく くらし (資料① 、 資料② ) 社会福祉法人 愛育会 就労支援ワーカー 佐野和明 現在人手不足状態で、今後もこの傾向は続く。 このような状況の中にあって、障がい者の雇用 を的確に行える企業が、10年後、50年後には伸びていく、これが講師の見解。 そして、現在の障がい者の「はたらく くらし」の支援システムが従来とは大き く変わっていること、を紹介され、これを踏まえ、企業として障がい者雇用に取 り組んでいくことを提案された。この説明に当たっては、わかりやすくまとめら れた資料によりつつ、随時サービス利用者との会話の中からポイントを引き出す など、大変勉強になりました。 5.講 演 笑いと健康 真言宗御室派 願成寺 住職 大西智城 演題のとおり、「笑いに始まり、笑いに終わる」 しかも腹から笑っているうちに、講演時間は終 わりを迎えました。ユーモアに大切な教えが鏤 められた講演でした。 その主な内容を、ごくかいつまんで箇条書き風にご紹介します。 (編集室の力不足のため、香りが消え、無味乾燥な内容となってしまいました。)
ア 人生に機微などを表した川柳などの紹介 例えば ・飲み代が酒から薬に変わる年 ・18歳では「何も知らない」、81歳では「なにも覚えていない」 イ 立江寺にて修業していた中学生の頃、住職から生涯に及ぶ教えを受けたこと。
幸せは、辛抱の後に。 <辛抱の「辛」に 「一」 を加えると 「幸」となる。>
ウ 昔から「笑う門には福来たる」と言うが、智城さんの考えでは「笑う顔に福 来たる」が正しい。笑いには「新陳代謝が良くなる」「免疫機能が向上する」 など健康面から見ても大切な効用がある。 エ 行き詰まったときには、逆転の発想を。頭の悪いのは、不幸なことか。 オ 「障がい者、健常者、老若男女」がすむ共生の社会では、お互いに支え合い、 相手を思いやることが大切。これらの事などを、ユーモアを交え、面白い創 作話などを語りながら、お話をしていただきました。
もう少し詳しくはこちら→『笑いと健康』 6.大会宣言 青年部部会長 古田譲二 私たちは、この大会の開催を契機に、会員一丸となり、安全への意識をより高め、 安心して働ける職場環境の実現に向け全力で取り組み、労働災害の防止と労災保 険収支の改善を目指します。 7.副会長挨拶 多田英人 ~三好労働安全衛生委員長コメント~会員企業の皆様にご協力をいただき、今年も恒例になりました労働安全衛生大会を開催することができました。担当委員長としては、もとより微力で、何ほどのことができたかと自問自答することも少なくないのですが、皆様のご指導ご支援をいただきながら、この大会の企画運営に取り組んでまいりました。その際念頭に置いていたことは、「労災の防止は、当協会の最重要事項」で、この大会は改めてそのことを考え直す機会とするためにあるべき、ということでした。当然と言えば当然、基本と言えば基本のことですが。そのための取り組みの一つとして、平成26年から始めた無事故企業表彰制度が有ります。今年で5年目を迎え、5年間無事故であった3会員を特別優秀企業として表彰することができました。会員の皆様のご意見をお聞きしながら創設したこの制度が早5年目を迎えたのかとの思いと、5年間無事故であった会員への敬意が入り交じり、個人的な話で申し訳ありませんが、少しばかり感慨がわいてきました。表彰に続く講演の部の内容ですが、これにはいつも頭を悩ましておりました。今回も菊池会長にご意見をいただき、従来と少し趣を変えてみました。まず、障がい者雇用に関しては、現場で就労支援に積極的に取り組んでいる愛育会から佐野講師を迎え、障がい者雇用の取組みの現状・推進の方式をご説明願いました。現在の就労支援のあり方(演題を「はたらく くらし」とした趣旨)がよくわかり、関係者の皆さんの熱意と工夫の程が伝わってきました。そして、当協会・組合との共通の課題意識があることも理解できました。これを機会に、今後、相互にパートナーとして、意見情報交換を進めていくことが是非必要と思います。愛育会の皆様、よろしくお願いします。ついで、宗教関係の方に講演(講話)お願いすることにしました。快諾いただいた智城住職から、健康や生き方を考えるお話(講話)をしていただきましたが、大変新鮮でした。仏様の教えをユーモアと笑いで包んだ伝道師(漫談師)、そんな感じで受け止めました。智城講話が、協会運営に、そして会員のみなさんの生活に、いつかどこかで役にたちそうに思えました。智城さん、ありがとうございました。このような次第で、今年も活気と実りのある大会となりました。これも、菊池会長始めこの大会に関係した多くの皆様のおかげと深く感謝しております。今後とも、知恵を絞り、工夫しながらこの大会の企画運営に努めてまいります。ご支援のほど、よろしくお願いします。❖過去の実施状況は次の通りです❖ 平成27年度・平成28年度・平成29年度
この研修会は、 建築物衛生法に基づく「建築物清掃業(1号登録)」と「建築物環境衛生総合管理業(8号登録)」の登録の要件の一つとして作業従事者が受講することを求められている研修で、厚生労働大臣から研修機関の登録を受けた当協会が開催するものです。清掃作業従事者研修は、毎年、徳島市ほか3会場で前期・後期の2回(延べ14回)、従事者の技術の向上などを目指して行っています。着実に業務の品質の維持向上や労働災害の防止を図っていくために、地味ですが大変重要な研修です。(このほかに、建築物衛生法に基づく同様の研修として、「貯水槽清掃作業従事者研修(5号)」と「防除作業従事者研修(7号)」を行っています。)詳しくは、こちらをご覧ください。 → 「建築物衛生法とは」 《一口メモ》建築物衛生法における登録制度ビルメンテナンス業の基本となる法律に「建築物衛生法」があります。この法律は、百貨店などの多数の人々が利用・使用する建物の衛生的環境を確保するための骨組みを定めています。この骨組みの重要な柱として「事業者登録制度」が設けられています。建物の維持管理を行う専門事業者は、8つの事業分野ごとに、法令の定める人的・物的・その他の基準を満たしているときは、都道府県知事の登録を受けることができます。登録事業者は、この基準を遵守することを通じて、関係する建物の衛生・美観・快適性などを確保する役割を担います。【開催日程】平成30年7月31日(火) 阿南市商工業振興センター 8月 2日(木) 阿部商事㈱ 8月 1日(水)~4(土) 徳島ビルメンテナンス会館 6日(月) 鳴門・大塚スポーツパーク アミノバリューホール 《基礎コース》「清掃作業従事者研修用テキストⅠ」第1章~第6章 《応用コース》「清掃作業従事者研修用テキストⅡ」第1章~第5章 ・古田講師コメント『平成30年度 前期清掃作業従事者研修会 鳴門会場にて』 今年も例年通り鳴門で前期従事者研修会が開催されました。会場は毎度おなじみの大塚スポーツパーク内アミノバリューホールです。連日猛暑が続き、この日も暑い中、従事者のみなさんは汗を拭いながら会場まで足を運んでくれました。今年の鳴門会場のカリキュラムは応用コースです。基礎コースよりも少し入り込んだ内容になっています。テキストⅡとDVDを使用して、前半は大森講師に担当していただき、後半は私が担当させていただきました。鳴門会場では応用コースは久しぶりでしたが、みなさん興味深く、熱心に受講してくれました。これでまた一つレベルアップです。お疲れ様でした。